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研究1-1 発達障害を併せ有する聴覚障害児に関する調査


第3回(平成29年度)全国聾学校調査結果報告

  • 全国聾学校長会
  • 東京学芸大学 濵田豊彦
  • 筑波技術大学 大鹿 綾

本報告書は全国聾学校長会と共同で、平成29(2017)年に幼稚部、小学部、中学部のいずれかを持つ全国の聴覚障害児を対象とする特別支援学校(以下、聾学校)を対象に実施させていただいた「発達障害を併せ有する聴覚障害児に関する調査」の集計結果をまとめたものです。アンケートは、全国108校に送付したところ、84校(分校等含む)より返信をいただき、回収率は77.8%に上りました。一人一人の児童生徒について記入するという大変煩雑なものであったにもかかわらず、お忙しい中ご協力いただきましてありがとうございました。本調査は、「学校用」「幼稚部用」「小・中学部用」の3つからなっておりましたので、アンケートごとに集計結果を以下に列記いたします。

聾学校における発達障害に関する調査は平成19年度と同24年度にも実施しており、最初の調査から10年が経過しました。この間に発達障害を合併する聴覚障害児の存在は広く認識され、発達的な観点からの教育実践も行われるようになってきました。しかしながら聴覚障害児の実態は、人工内耳の普及や新生児聴覚スクリーニングによる早期教育の影響を受けてコミュニケーション手段や言語力において多様化がすすみ、そこに合併する様々な発達障害の課題はいまだに鑑別方法や指導方法が確立されているわけではありません。

本調査が、発達障害という聴覚障害児の抱える今日的課題を通して、聴覚障害児教育の一層の充実の契機となれば幸いです。

  
研究1-1報告書(PDF 382KB)

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